« 梅咲く桜咲く | トップページ | 第二面接 »

2010-02-23

people

 労演の例会「グレイクリスマス」を見て来ました。

 思わずうーんと唸ってしまいましたよ~。憲法を題材にこんな舞台ができるんですね~。それに華族。華族って近くにいないので(^^;、そうか、そんな感じだったんだ~(^^;と、非常に勉強になりました。

 題材は終戦直後。日本国憲法ができる時のお話です。舞台になるのは華族の離れ。母屋はGHQに接収されてしまいました。華族も華族制度が廃止されて、時代に翻弄されます。そこに憲法草案に関わるGHQの日系アメリカ人が出入りし、謎の人物が絡みます。敗戦とともに生き生きと生きる人、軍人としての目標を失って抜け殻のようになる人、非常に重く切ないです。
 
 物語は非常に重層的。デモクラシーって何、天皇って何、戦争放棄って何、天皇の戦争責任は?憲法には理想的とも思える文言が並んでいるけど、それを作った人の思いがあり、その条文をはじめてみた主人公華子の興奮があります。生まれた時には既に空気のように憲法があったけど、戦前を生きて来た女性にとっては、男女同権とか個として尊重される等の思想は非常に新鮮でわくわくすることだったのだろうなと思います。

 けど、憲法を単に理想的な甘いものと扱っているわけではありません。そんな素晴らしい理念をうたうアメリカは、本当に民主的なのか、戦時中に日系人だけが弾圧を受けたのはなぜか、第二次大戦中の日系アメリカ人が勇敢で前線で沢山亡くなったのはなぜなのか(アイデンティティの証明になったから)、冷戦の緊張が高まるととっとと自衛隊を作ったのはなぜなのか、わざわざ他国(朝鮮半島)にまで出かけていって、なぜアメリカは戦争しなければならないのか…。

 最初は英語で始まり、ところどころ英語が入ります。途中韓国語が入ります。韓国語、昔勉強したけど、ウリナラとオットケしか分からなかった(^^; 

 国のボーダーに生きるのは大変なことなんですよ。小さい頃アメリカに住んでいたのですが、私は小さかったからあまり覚えてないけど、それでもいわれのない意地悪をされたことを覚えています。観光でいったときも、いろいろ、それ何?の軋轢があった。常に緊張して防御態勢(戦闘態勢)をとっていないといけないのはしんどい。国籍に固執せずに個として生きられるのが一番なのでしょうが、なかなか世の中は甘くないのでした。。。

 それにしても、people ピープル、ピープルと最後までピープルでした。そこには日本語に訳しきれない斉藤憐さんの思いが入っているのでしょうね。

 ここのところずっと仕事でアプアプなのですが、今そこでよく出て来るpublicという言葉も訳しきれなくて困っています。そら、公的とか公共という意味ですが、じゃぁ、公的って何?ってこと。つまりはどの人にも誰にもに開かれていることなのですが、このpublicが名詞になるととたんに、非常に困る。人民、国民、民衆、大衆、公衆。その公衆って何?トイレしか思いつかない(爆)。大衆だって、なんでわざわざ「大」の上に一般まで付けて、一般大衆にしないといけないのか。一般じゃない大衆って何なの(^^;

 リンカーンの言葉だって、普通訳されているのは、「人民の人民による人民のための政治」。ふーん国民じゃないだ、国の取れた民だ、つまりは「たみくさ」。その割には、アメリカほどアメリカ人としてのアイデンティティを求める国はない。
 
 斉藤憐さんは、ピープルに何の思いを込められたのでしょうね~。

 俳優さんたち、三田和代さんをはじめ、皆さん当たり前だけど、声が大きい。とても素晴らしかったです。私的には娘の雅子さんが好きでした。
 

|

« 梅咲く桜咲く | トップページ | 第二面接 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21295/47645492

この記事へのトラックバック一覧です: people:

« 梅咲く桜咲く | トップページ | 第二面接 »