« 父と暮らせば | トップページ | ミュージカル一周年同窓会 »

2010-03-23

歌舞伎

 「あんた最近演劇好きやろ~」。今度は、母から電話があった。
 「好きやけど…」
 「私、七十ン歳まで生きて来たけど、生まれてこのかた歌舞伎っていうものを見たことがないんやわ」
 「か、歌舞伎?」
 「今南座でやってるねんけど、あんたインターネットとかで、チケット取ってくれへんか?」

 はぁ~、歌舞伎って一般庶民がチケット手に入れられるものなんやろか?しかももう公演始まってるし~、もう来週で終わるし~。しかも母は、後ろの席なら見たくないって言うし~(^^;

 一応、南座のHPに行ってみました。うっそ~、なんと奇跡的に(!)、一日だけ前から5列目の真ん中ブロックの席が空いてました~。しかも演目は、曽根崎心中(一幕三場)、連獅子、もう一つはお相撲さんの話。曽根崎心中は話知ってるし、連獅子は確か赤と白の二人が長い毛をぐるぐる回すやつや~。とりあえず初心者向きっぽい(^^;。

 「おかーさん、中でお弁当買って、絶対弁当食べような~。」
 「幕の内弁当やね」
 「そうそう…、絶対、弁当食べるねんで~」

 役者は、中村獅童、市川亀治郎(大河ドラマで武田信玄やった人)、そしてにわか勉強した母曰く、中村壱太郎さんは女形デビューだそうだ(母はこの人が見たかったらしい)。

 歌舞伎は伝統的な芸能ですが、なんと世界に先駆けて、世界に誇る「仕掛け」を発明しているのです。それは、「回り舞台」。元禄年間に発明されたこの「回り舞台」は一瞬で場面転換できる優れモノ。「セリ」や「奈落」も同じく歌舞伎の発明です。さらに「花道」も外国にはない日本独特のもの。そして「黒子」もまた、独特の「お約束ごと」です…、ということを、ガイド試験の時に勉強しました(^^;

 さて、歌舞伎。意外に楽しかったです~。言葉もよく分かりました。女形は独特のしゃべり方(相方も独特のしゃべり方)をするけど、茶店の亭主などは普通の日常会話風に喋るって知らなかったです。で、当然ながら、生演奏です。下手上手の上(2階にあたるところ)に御簾が下りていて、そこで三味線、義太夫が歌うのです。クライマックスでは、御簾が上がって、義太夫の姿も全部見える。

 最初のお相撲力士の話(双喋々曲輪日記)。中村獅童の関取は堂々としててかっこいい。亀治郎の関取は弱いくせに粋がっているところが楽しい。ほんと花道をうまく使って、楽しませてくれます。お相撲さん、腰に刀を差している。そうだったそうだった、江戸時代関取は名字帯刀を許されたのだった。そうか~、そうだった~と、舞台を見て納得しました。しかも衣裳がめっちゃ粋。色遣いがなんとも大胆。アバンギャルドだわ~。

 曽根崎心中は、そのデビューをしたという中村壱太郎、大学一年生だそうですが、めっちゃ色っぽい。すんごいきれいで色っぽい。女形って凄いなぁとひたすら感心。いろいろな事情が絡まって心中に向かわざるを得ないところもよく分かるし、敵役はめっちゃ憎々しいし、笑える箇所は笑えるし、最後親に謝って死ぬところは泣けるし、なかなかにやはり、江戸時代から続く演目はうまく出来ている。

 そして、最後の連獅子。舞台にずらっと20人、三味線から謡い、鼓に太鼓に並ぶ前で、二人(親子2匹の獅子)の踊りが始まります。小さい獅子を持ったり、ボタンの花を両手に持ったり…。で、途中、狂言が入るのです。日蓮宗と浄土真宗だっけ(?)の、仏教の宗派争いの狂言はかなり面白い。笑った(^^;。そして最後、赤い獅子と白い獅子が長い髪の毛(たてがみらしい)をぐるぐる回します。中村獅童が白い方の親の獅子でしたが、これでもか~っていうぐらい、何十回もぐるぐるぐるぐる回します。首大丈夫やろか~。それにしても、中村獅童、ほんま舞台映えがします。

 11時から始まって、終わったら3時過ぎ。途中、30分の幕間が二回、お弁当タイムです~。
 中では、お弁当やらビールやらおやつ(おまんじゅうとか)、いろいろ売っています。

 この間の大相撲観戦でも思ったけど、やっぱ、これなんだわ~~。お相撲も歌舞伎も、昔からの庶民の楽しみは、弁当食べて、お酒飲んで、やいのやいのって言いながら見たんでしょうかね~~。ちなみに、歌舞伎は演目中は飲食禁止みたいで、幕間の30分で食べるという感じです。

 幕の内弁当は美味しかったです~。庶民的なお値段でした~。

 大昔のバブル絶頂期、まだ私が小娘だったときに(^^;、友達の友達の友達のつてを伝って、一度だけ「顔見せ」を見たことがあります。前から2番目の席でした。なんせ小娘だったので、片岡孝夫と目が合った(ように感じた)ことしか覚えていませんが、幕間のお弁当、吉兆とか出していて、その弁当が法外な値段で、とても買えなくて悲しかったことを覚えてます。食い物の恨みは恐ろしいのです(^^; 今でも、顔見せだと吉兆とかが幕間のお弁当を出すのでしょうかねぇ~。まぁ、一生、リベンジは出来そうにありませんが(^^;

|

« 父と暮らせば | トップページ | ミュージカル一周年同窓会 »

コメント

お~。あらゆるジャンルの文化に触れてますね~~~~^^
私は、今日、祇園会館に「剣岳 点の記」を(やっと)見に行って、その後、昼食先を求めて四条京阪まで歩いて、南座の前を通りましたよ^^ 中では、そんな楽しそうなことやってたんですね~~~~^^

投稿: pega | 2010-03-23 18:51

 「剣岳 点の記」、私も見損ねたので見たいです~。来月wowowでやるみたいです。祇園会館も、昔は3本立てだったのにねぇ~。
 私も南座の中に入ったのは、3回目でした(^^;なかなか機会を捉えて行かないと、一生行かないので(^^;

投稿: めぐむ | 2010-03-23 20:45

うちの両親は、知人からたなぼた的に「顔見せ」のチケットをもらって昨年末観に行ってきました。(私はほっていかれた(*`ε´*)ノ)しかも、ひとグループ毎に区切られている席(なんて言うんだっけ?)だったらしく、そしてそれこそ吉兆のお弁当まで食べて、演目にもえらく堪能して帰ってきたわ。(くやしい)
私と言えば、南座へは小学生の時に「小公子セディ」のミュージカルを母に連れて行ってもらいました。舞台の上で沢山の人が歌って踊って楽しそうにしているのを観て、子どもながらに「すごいなぁ、すごいなぁ、いいなぁ」と感動したのを覚えています。

投稿: チハル | 2010-03-23 23:19

 チハルちゃんのご両親、良かったですね~~。両端にある特別席ですよね~。吉兆のお弁当も食べたんだ~。いいな、いいな、いいな~。羨ましい限りです~。
 なんだか顔見せ&吉兆のお弁当って、京都人のステータス(?)みたいなものかなぁ~。やっぱ、死ぬまでに一度リベンジしよう(爆)
 私も南座に多分イギリスの劇(字幕付きだった)を見に行きました。
 それにしても、チハルちゃんのミュージカルとの出会いはそこに遡るのね~。
 

投稿: めぐむ | 2010-03-24 00:22

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21295/47890097

この記事へのトラックバック一覧です: 歌舞伎:

« 父と暮らせば | トップページ | ミュージカル一周年同窓会 »