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2011-07-26

エル・スール-わが心の博多、そして西鉄ライオンズ-

 いやー、神さま仏さま稲尾さまっていう言葉を聞いたことあるけど、西鉄ライオンズは知らない私。いきなり、西鉄ライオンズ優勝に沸く、熱狂的な博多の町に連れていかれました。仰木彬監督も当時の先発メンバーだったんですね。

 西鉄ライオンズが優勝した当時は、ちょうど、日本の高度成長期が始まろうとしていた時代。まだまだ戦争の面影が色濃く残っていた時代。三井三池炭坑など、石炭産業が斜陽になりかけの時代。そして赤線が廃止された時代。舞台となる戦前の面影の残るバラック長屋。その長屋も取り壊されて、新しく博多駅の建設が始まります。

 このお芝居は、その長屋に住むキヨシ少年の目を通して、周りの人たちが描かれます。このお話元ネタがあって、すべて実際に実在した人たちだそうです。戦争で奪われた青春を取り戻そうと、浮気しまくりのおばちゃんスズエ。長屋の隣に住み、弟が野球に寄せてもらえるようトンボを持っていつも整地をしている在日韓国朝鮮人のヒロコ、ふらふらして身上の定まらないバカチンのトモ、そして恋人を三池炭坑で失い、赤線に身を落としたユカリ。

 このユカリさん、苦界に身をおいて、ヒロポン中毒になっているのだけど、三井三池炭坑で(おそらく恋人から)学んだ「労働運動」についてキヨシ少年に語り、「がんばろう」という歌を歌います。在日韓国朝鮮人のヒロコにも、誰にでん生まれもった権利っちゅうもんはある、そこに住んでていい権利があるって語ります。キヨシは、そのユカリをどうしても救いたくて仕方がない。ユカリの悔しさとかもどかしさから、時代が違えば普通のおねーさんだったろうに、と思うと切なかったです。

  みんな生きるのに一生懸命で、今の境遇から何とかして這い上がろうと一生懸命で、三連敗の後の奇跡の四連勝で日本一になった西鉄ライオンズみたいに、いつか逆転ホームランして幸せをつかみたいと心から願っていて…。ほんま、一生懸命で、一生懸命すぎて(時々方向性が間違っていて)、泣いて笑って大忙し。

 松金よねこさんの浮気しまくりのおばちゃんは迫力やし、ヒロコさんは可憐やし、ユカリさんは切なさが胸に痛かったし、トモはほんまアホやし、主演のたかお鷹さんの少年は、ほんまあのお年で少年役ってスゴイです。

 キヨシ少年は、還暦になってもう一度故郷を訪れて回想するので、当時のこれらの人には誰にも会えない。会えないし、生きているか死んでいるかも分からないけど、私的には、ヒロコさんにもユカリさんにも幸せになって欲しいなぁ。。

 所々に出て来る野球の話、仰木監督の話、野村監督の話、長島の話、にやっと笑わせて面白いのに、イチローのフォームだけ分からなくて、みんな大笑いしているところが分からなくて悔しかったです(^^;

 赤線が廃止になる4月1日の朝の風景も衝撃的だった(^^;けど、後で制作の方に聞いた実際の話は、さらに衝撃的でした(^^; (よう書きません)

 今回、舞台一杯の朝顔がキレイでした。

 今週金曜日(29日)、小劇場の雄、燐光群の坂手洋二さんをお迎えして、次回例会「だるまさんがころんだ」の演劇講座をやります。入場無料!どなたでもどうぞ!午後7:00~8:30,ハートピア京都(烏丸丸太町下がる)

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コメント

タイトルだけ見て、めぐむさんって、博多出身のライオンズファンなのかと思いました。coldsweats01

投稿: まりも | 2011-07-26 17:45

まりもさん、
 コメントありがとうございます。混乱させて申し訳ありません(^^;
 お芝居のタイトルでした。。まりもさんは野球がお好きなので、もし見ていたら満喫できたかもしれません。私の野球は27年ほど前のタイガース優勝で止まっているので…(^^;

投稿: めぐむ | 2011-07-26 19:24

みんなが笑っているのに、自分が笑えないのって、本当に悔しいですよね!
イチローのフォームは、特徴的でかなり有名と思います。口に左手のこぶしをあてながら、右手で振り子のように、半円を何度が描く、、、だったかな^^;

投稿: pega | 2011-07-26 21:56

pegaさん、
 そうそう、物まねでは見たことあったんだけどね~。仰木監督の愛弟子だったって、そう言えばそうやったって思ったぐらいで、ピンとは来ませんでした。

投稿: めぐむ | 2011-07-26 22:02

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