« バイリンガル狂言 | トップページ | エル・スール-わが心の博多、そして西鉄ライオンズ- »

2011-07-22

古典と映画

 もう水曜日のことになりますが、P-actに、「読もう!声に出して」の古典編「宇治拾遺物語」に行って来ました。

 古典って高校で習って以来。こそーなけれ、とか、ぞやーありけり、とか係り結びを一生懸命覚えました~。高校の時の古典の先生、本当に大好きな先生でした。先生のお陰で、結構、いろいろな古典を読ませてもらったかも~。というので、宇治拾遺物語!面白かったです。かゞりさんが選んでくれた題材も、芥川龍之介の「鼻」の元ネタ!とか、こぶとり爺さんの元ネタ!とか、つまり、宇治拾遺物語って有名なお話の元ネタ満載なんです。

 が、なんせ古文なんで(^^;、言い回しが独特でみんなちょっと苦戦。。それでも、楽しくお話を満喫しました。古典でも、ちゃんと絵が頭に浮かんでくるので、やっぱり文章が良いのかなぁって思いました。

 会が終わって、いつものビールタイム。。

 なぜか、水戸黄門の放映が終わるなぁとか話していると、東映の撮影所の話に。。そう言えば、先日研修で東映の撮影所&映画村に行ったのだけど、その時の話をまとめもせずに放置していたことを思い出したので、ちらっとまとめておきます。研修では、中島貞夫監督(極妻等撮られた)からお話を聞くことができました。

 太秦にある東映の撮影所、なんと大正末にはできており、日本のハリウッドと呼ばれるようになりました。なんで、東京でなく京都に撮影所ができたか?それには、ちょっと不思議な話があるのです。

 映画を撮るためのカメラ兼映写機「シネマトグラフ」というものがルミエールによって発明されたのが19世紀の末の1895年。それからなんと2年後には、日本にこの機械が来ていたのです。というのも、たまたま(^^;、このルミエールと友人だった稲畑さんという人が、機械と興行権を買って帰ったからです。この稲畑さん、なんと京都出身だったのです。

 そこで、ここ京都!で1897年に、このシネマトグラフによって、初めて映画が撮影・上映されたのです。

 京都は、稲畑さんの出身地というだけでなく、1890年に琵琶湖疎水が完成、水力発電を開始し、電気が来たことで工場が出来、路面電車が走り、近代化に向かって走り出していたこととも関係があります。なので初上映は、京都電燈(いわゆる電気会社)の中庭でした。

 といっても、最初の頃は、風俗を記録したり、歌舞伎の団十郎を映したりする、どっちかと言えば記録映画。

 それをストーリー性のある映画に改革したのが、牧野省三さんです。最初に撮った映画は、なんと黒谷の真如堂で撮影した「本能寺合戦」。真如堂の前には、それを記念したシネマトグラフの石像があります。牧野さんが、初めて、映画の台本というものを作ったそうです。

 牧野さんが残した有名な言葉が、一スジ、二ヌケ、三ドウサ。良い映画には、まず脚本、次に撮影、そして三番目に俳優の動作が必要だそうです。

 さらに、京都には映画の小道具等に必要な伝統文化が沢山あります。例えば刀の刃に銀箔を貼るのは、伝統芸能の金箔を貼る技術が、衣装は友禅に西陣織に多くの蓄積があり、傘に小物に何でも揃います。その上、京都には撮影すればそのまま絵になるロケ地が多い。「見立てのうまさ」もあるそうですが、未だに時代劇の背景には、京都の大覚寺に伏見の月桂冠の裏に松本酒造の裏にと、すぐに思い浮かべることができます。

 あと、も一つ面白かったのが、黒沢明監督の「羅生門」の成功のエピソード。

 実は、第二次大戦後、アメリカは仇討ちやチャンバラの映画を作ることを禁止したそうです。そこで、困った映画人が「王朝物」に目をつけ、そこから羅生門が生まれました。羅生門が生まれたのは、戦後すぐの昭和25年中頃。まだまだ戦後の混乱期にある日本でしたが、実は、大正末からの映画技術の蓄積、特にマキノさんによる革新で、日本映画は技術的にも世界のトップレベルにあったので、ベネチア映画祭で初めて日本の映画の質の高さに世界の関心が行き、世界が驚嘆、絶賛されたそうです。

 この日は、午後から映画村でした。

 映画村にある遊郭のセットは、日本に唯一ここにしかないようで、いろいろなテレビ局が場所を借りに来られるそうです。昼間見るとなんだかセットやなぁ、ちょっと精彩がないなぁって思うのですが、飾り付けをしてライトを当てると、あら不思議、遊郭が現れるそうな。やっぱりライトの力はすごいらしい。
P1030706_2

 大名行列のシーン。今ならデジタルでいくらでも人数を増やせるけど、当時はリアルに人数がいる。100人ぐらいをずらっと並べると、並ばせるだけでも時間がかかる。昼休憩で解散などしたらまた一からやり直しになるので、大名行列の一人一人に弁当をもたせて、持ち場から離れないようにしたとか、冬のシーンにする秘訣とか、いろいろ教えて頂きました。

 東映のセットを作る大工さんは、寸法がきちんと入った設計図がなくても、、イメージ図を見ただけでセットが作れるそうです。こういう技術も伝承していかないと、できなくなるので、技術の継承が課題だとおっしゃってました。

 改装されたエントランスホール、1階はコスプレが出来ます。専門の床山さんがカツラを付けてくれるようで、ここの売りは、ともかく細かい設定。水戸黄門になりたい!とか、助さん格さんになりたいとか、新撰組組長になりたいとか、八百屋お七になりたいとか、はたまた武家内儀のやら御台所やら、ともかく時代劇のいろいろなキャラになれます。お値段は8500円から16000円まで~。
 
 またここの2階にある仮面ライダー、ゴレンジャーなどの戦隊物シリーズ、プリキュアの会場は、実は、外国人に人気のスポット。。仮面ライダーにしてもゴレンジャーにしても、知っているキャラによって年がバレルのが悲しいところです(^^;

P1030727_2


|

« バイリンガル狂言 | トップページ | エル・スール-わが心の博多、そして西鉄ライオンズ- »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21295/52274896

この記事へのトラックバック一覧です: 古典と映画:

« バイリンガル狂言 | トップページ | エル・スール-わが心の博多、そして西鉄ライオンズ- »