日本山岳ガイド協会の研修(3)-経験値アップ!
さて、三日目はいよいよ野外に出て、野外実習。
ほんま、何度も死ぬかと思いました( ̄◇ ̄;) 自然ガイド研修なんだけど、登山ガイドの方もいたので、野外研修メニューが登山ガイド向けにもなっていたのです。私が受けた自然ガイド1は、冬季を除いた季節で里山や高原を中心に活動するガイドで、登頂やら登山のガイドは行ってはならないのです。
なので、ザックのパッキングも知らない山はド素人の私。研修に来ていた山のベテランさんに聞いて、パッキング。ロープからカラビナからハーネス、行動食、レインウエアに水、20kg近くのザックを背負います。上に重いものを入れるので歩くと左右に振られます。調整したけど、やっぱり不安( ̄◇ ̄;)
その日は、朝から雨。霧ヶ峰へ。着く頃には止んでました。まずはビジターセンターで、霧ヶ峰の自然などについて、ちょっと勉強します。
出発するとそこには不思議な建物が!「万博知っている人!」って先生が言うので、はーいと何人かが手を挙げて見に行く。大阪万博の時のネパール館がここに移築されているそう。
研修生は20代からおそらく60代(かそれ以上)まで、全ての年代で構成されています。笑ったのは、若い研修生が「万博ってどの万博?」って(;^^)ヘ.. そかーー、万博て言ったら「愛知万博」かぁ!!若いなぁ~。マタタビの木も教えてもらいました(ここまで平和だった(;^^)ヘ..)
が、それからが大変( ̄◇ ̄;) 見たこともない急斜面を下ります。普段なら怖くない斜面も、重い荷物を背負ってると、万一バランスを崩すとまっ逆さまと思うと怖い( ̄◇ ̄;) しかも見たこともない急斜面。現に前を歩いていた年輩研修生が転んで落ちそうになる。素早く支える先生ガイドさん。
トラバース(斜面の道)はめちゃ幅が狭く。見たこともない狭さ( ̄◇ ̄;) 細いトレイルに丸太が渡してあり、そろそろ渡るけど雨で滑る。あっと思ったとたん、見事に踏み抜いて足がズボッとはまる( ̄◇ ̄;) 荷物が重いから立ち上がれない( ̄◇ ̄;) けど、私のせいで、三本の丸太が、私の後ろの人から二本になってしまいましたー。ごめん、ほんまにごめん( ̄◇ ̄;)
地図読みの練習なので、二万五千分の一の地図にない道を歩いて、地形をみて地図に落として行きます。尾根筋で、実は初めてのお花摘み(トイレ)( ̄◇ ̄;)
そこから断崖絶壁の上の急斜面をまたそろそろと下る。下りたのは沢。
断崖に仏像が安置してあるらしい。けど、完全ビビってたヘタレの私はよう見に行きませんでした( ̄◇ ̄;)
渓流は、二日間の雨で増水。橋が落ちてるので、渡渉します。ここで、一昨日習ったロープワーク。ハーネス付けて、スリング(綱)とカラビナを沢に渡したロープに掛けて渡ります。流れがきついので足を取られます。ほんま足がすくわれます。石の上は滑るので石の間に足を入れるよう指示されます。膝ぐらいまで水に浸かります。ロープが無かったら、流されそう。ロープのサポートを借りて渡ります。思いっきし体重かけて引っ張ったロープを支えてくれたお兄ちゃんありがとうー。
そこから沢筋を上がります。細い道です。時々崖で怖いです。高いです。そこからは、ショートロープと言って足元が危うい人を支えるロープをつけられました( ̄◇ ̄;)。崖みたいなところは引っ張り上げられるので楽チンo(^▽^)o けど前はあまり見えません。
そこから丸木橋を三つ渡ります。最初の丸木橋はツルツルのツルツルで怖い( ̄◇ ̄;)落ちたら岩で怪我は確実。ツルって行きそうになるところを、先生が手で支えてくれました。二番目の丸太橋は少しまし。けど強度が弱い。なので、少し離れて、ロープを支えに渡りました。三本目になるとやっと楽勝。沢筋は新緑でめちゃめちゃキレイ。岩陰に岩魚が二匹いたらしい。景色は楽しんだけど、岩魚まで見る余裕はない( ̄◇ ̄;) あー、悔しい(−_−;)
けど、ショウキランもエゾハルゼミも見れました。
ようやく沢筋から上がります。あがったところには天国のように綺麗な景色が広がってましたー。ほんま天国。
このあたりは、旧石器時代の黒曜石の産地で、いっぱい石器の黒曜石が落ちています。しかも、この谷は、諏訪の御柱祭の御柱の産出地。鎌倉時代には、この高原平地で、馬比べなどの一大イベントが行われたらしく、鎌倉時代の土器も落ちています。(高杯の脚部の破片も落ちてました)。
神社の祠もあります。クリンソウも咲いています。
ほんまきれいなところです。小休止があったので、山のカフェみたいなところで、友達とケーキセットを食べました。
そこからは霧ヶ峰の八島が原湿原。
ここは、ほんまにほんまにめちめちゃ綺麗なところでした!雨は上がってすっかり快晴。日本じゃないみたいな風景。コバイケソウも咲いています。
こんな天国みたいな綺麗な景色の中で、先生のデモンストレーションガイディングを聞く。これはとっても勉強になりました。こないだ京都を案内したお客さんに対する反省点、改善策のヒントも頂きましたo(^▽^)o
みんなで記念写真o(^o^)o
終わってからの懇親会。ホッとしたのと疲れで、久々天井が回り、トイレで潰れてました( ̄◇ ̄;)
最終となる四日目は二日酔いで朝ごはん食べれないまま( ̄◇ ̄;)、怪我人のザック搬送。ちゃんと背負って、階段の上がり下りしました(ふらついたけど( ̄◇ ̄;))
その後、ツェルト(ビバーク用の簡易テント)の立て方を習い、ツェルトの中に入ってみる。午後からはまた講義。
そして、筆記試験で終わり。
長い長い四日間が終わりました。ものすごく勉強になりました。仲良しのお友達も出来ました。四日間、共に学んだ仲間ができました。何より講師の先生方の熱い思いに打たれました。
ザックもロープもカラビナもスリングも少しだけ、手に馴染みましたー。山に行くなら、ヘッドライトは必需品。二個はいるて教えてもらいました。
とても貴重な経験が出来て、ほんまに感謝しています。お金掛かったし、大変だったけど、思い切って参加して良かったです。
せっかくお金をかけて受けたこの研修。通訳案内士としての仕事にも生かそうと思います。お客さんを疲れさせない(疲れたと思わせない)方法のヒントも頂きました。さっそく実践しようと思います。
京都に帰ってからの数日間、どういう風にしようと考えていましたが、まずは、普段の観光ガイドの仕事での切り口、時々変えてみたらいいなと思ったのです。山に行かなくても、里山に行かなくても、町中のちょっとした自然の中でも自然ガイドはできるのです。いつもの観光コースの中で、素材がないか探しに行こうと思います。
それより何より、山の魅力に取り付かれたかも(;^^)ヘ.. 帰って来てから、毎晩、山の夢を見てます。まだ行ってない、そこらへんのお山。六甲山でさえまだ行ってないので(;^^)ヘ.. ぼちぼち歩いていけたらと思います。
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コメント
ひとつ賢くなりました。いつもスキーに行ったら、
松本市あたりの「墓地」って墓石がみんな真っ黒なんです。
近所に「黒曜石」の産地があるのね、地産地消ということだったのね。
投稿: かくちゃん | 2013-07-03 12:33
かくちゃん、
そうなんや!墓石が真っ黒とは知りませんでした~。
そうそう消防隊員のかくちゃんならきっと知っているかもしれませんが、長野の山岳救助隊は骨折したけが人のために、牛乳パックとガムテープを持って行くそうです。牛乳パックは腕の添え木のちょうどよくて、軽いし、ビバークの時の燃料にもなるそうです。
いつかアイゼンで愛宕山(表参道)連れてってね~。
投稿: めぐむ | 2013-07-03 13:22
すごい経験値ですね^^
AEDはひとりでも使えるようになる人が増えると嬉しいです(自分が「もしも」のときに助かる確率が上がるので^^;)。一度でも触ったことがあるのとないのとでは、突然現場に出くわしたときに、ぜんぜん違いますから^^
牛乳パックは「なるほど~」です。「週刊誌もいい」と大昔聞いたことがあります^^
ロープの取り扱いは高層天気図は未知の領域なので、またチャンスがあったら教えてください^^
投稿: pega | 2013-07-03 17:04
pegaさん、
ありがとう~。結構頑張りました~。AEDもパッド張ったあと、コードつなぐの忘れたり(;^^)ヘ..やっぱりやってみるとやらないのでは大違いでした。
牛乳パックは元々タダやし、やっぱり便利みたい~。
恋煩いや(;^^)ヘ.. 山に。。
投稿: めぐむ | 2013-07-03 17:51